
選挙報道は変わるか~MBS報道の60日(仮)
2024年は「ネット選挙元年」と言われた。SNSやインターネットの情報が「マス」を動かし、選挙結果を左右する時代の到来だ。
特に兵庫県知事選挙は、テレビメディアの選挙報道に大きな問いを突き付けた。有権者がもっとも情報を求める選挙期間中に、「公平性」に過剰に配慮して十分な報道ができず、「テレビは真実を隠している」「SNSのほうが信頼できる」など、厳しい批判を受けた。
MBS報道では話し合いを重ね、2025年の参議院選挙で、「事前報道」に力を入れると決めた。平日の午後3時40分から7時まで放送している「よんチャンTV」で、公示後は毎日必ず選挙の話題を届け、投開票日直前の7月18日(金)の放送は、全編を選挙特番にすることにした。
公平性を隠れ蓑にせず、有権者の投票行動に資する情報を提供する。
目標は明確だったが、現場はさまざまな問題に直面する。
「台風の目」となった参政党をどう扱うのか。
特定の政党をクローズアップするのが問題なら、どんな切り口があるのか。
選挙結果に影響を及ぼす可能性のある初めての「事前報道」プロジェクト。
放送局の中でどんな議論があり、記者たちが何に悩んでいるかは、視聴者から見えにくい。もがきながら新たな選挙報道の形を模索する同僚記者たちにカメラを向けた。
受賞のお知らせ
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第66回 科学技術映像祭 優秀賞受賞
『映像'25 私らしく~初のアルツハイマー治療薬と共に~』
(2025年2月23日放送)
最近の主な受賞から
- 第66回科学技術映像祭 優秀賞受賞『映像'25 私らしく~初のアルツハイマー治療薬と共に~』(2025年2月23日放送)
- 2025年日本民間放送連盟 審査員特別賞『映像'25 鈴木順子 私は生きる~JR福知山線脱線事故20年~』(2025年4月27日放送)
- 第62回ギャラクシー賞奨励賞受賞『映像'24 国家の嘘と報道の任~北朝鮮帰国事業65年~』(2024年9月22日放送)
- 貧困ジャーナリズム大賞2024受賞『映像'24 労組と弾圧~関西生コン事件を考える~』(2024年3月31日放送)
- 第44回「地方の時代」映像祭2024 優秀賞・審査委員特別賞受賞『映像'24 政治家が最も恐れる男』(2024年6月30日放送)